昨今、政府がベンチャー・スタートアップ支援に注力するなど、今後スタートアップ企業によるイノベーションの加速が期待されています。
しかし、次々に誕生する企業・サービスを調査しきれないという方もいるのではないでしょうか。
そこで、当サイトでは様々なキーワードでスタートアップ企業を無料で紹介しており、本記事では、
- スタートアップ企業の事例・動向調査したい方
- 企業名を知らないから検索もできないと困っている方
- 無料で情報収集したい方
を対象に、『いま最も勢いのあるベンチャー/スタートアップ企業』をキーワードとして企業名と事業概要をまとめています。
その他にも様々なキーワードで面白い企業・サービスを紹介しているので、ぜひ他のキーワードもチェックしてみてください。
- 【2023年】いま最も勢いのあるベンチャー企業29選
- 【空飛ぶクルマ】SkyDrive
- 【宇宙開発】ispace
- 【製造業DX】キャディ
- 【Fintech】ADVASA(評価額:2,301億円)
- 【2拠点生活】Sanu
- 【無人ホテル】Hosty
- 【次世代太陽電池】エネコートテクノロジーズ
- 【医療分野】エムスリー
- 【建築用3Dプリンタ】Polyuse
- 【電動キックボード】Luup
- 【時間外救急】ファストドクター
- 【ドローン】センシンロボティクス
- 【動画求人】moovy
- 【プログラミング学習】Progate
- 【デジタルクローン】オルツ
- 【日程調整効率化】Spir
- 【材料開発DX】MI-6
- 【建機遠隔操作】ARAV
- 【スキルマネジメント】Skillnote
- 【次世代エネルギー】京都フュージョニアリング
- 【栄養食】ベースフード
- 【物流用ロボット】ラピュタロボティクス
- 【施工管理効率化】アンドパッド
- 【越境EC】ゼンマーケット
- 【ミドリムシの応用】ユーグレナ
- 【行政DX】グラファー
- 【医療DX】AIメディカルサービス
- 【HR】SmartHR
- 【ネットショップ開設】STORES
- まとめ
【2023年】いま最も勢いのあるベンチャー企業29選
【空飛ぶクルマ】SkyDrive
SkyDriveは、2025年の事業開始に向けて二人乗りの空飛ぶクルマを開発するベンチャー企業です。
空飛ぶクルマとは、eVTOL(電動式垂直離着陸機)の通称であり、平たく言えばヘリコプターの電動化により部品点数を減らして安価にしたものです。
今後は街中の駐車場の一角に空飛ぶクルマのポートが設置されて、タクシー程度の料金で気軽に空の移動が楽しめる社会を目指しています。
また、Skydriveは上述した大企業と連携したものづくりにも取り組んでおり、車メーカーのSUZUKIと資本提携を結んでいます。
この提携では、Skydriveが開発し、SUZUKIが量産技術の提供やインド市場への展開を推進するという役割分担となっています。
この連携によって空飛ぶクルマの実現・国内外への普及拡大が進めば、両者の提携は日本の製造業復活に向けたモデルケースとなるでしょう。
【宇宙開発】ispace
ispaceは、月への移住に向けて本気で取り組む宇宙開発ベンチャー企業です。
同社は宇宙開発ベンチャーとしては国内で初めて2023年4月12日に東京証券取引所グロース市場に上場を達成し、2023年5月24日現在の時価総額は約1,096億円となっています。
そんなispaceは、2023年4月26日に民間で初めて探査機を月に送り込むことにチャレンジし、通信不良や燃料不足等の理由により着陸に失敗して大きなニュースとなりました。
それに対して同社はこのようにコメントしています。
着陸シーケンス中のデータも含め月面着陸ミッションを実現するうえでの貴重なデータやノウハウなどを獲得することができました。これらは、今後の月面探査を進める上で大きな飛躍であり、日本のみならず、世界の民間企業による宇宙開発を進展させる布石になると強く信じております。(同社プレスリリースより)
今回は失敗という結果になりましたが、スタートアップの社会的意義である「イノベーション」を宇宙開発によって起こしうる日本を代表する企業として今後の動向にも大きな注目が集まっています。
【製造業DX】キャディ
キャディは、国内外の部品加工会社と連携して高い拡張性を持つ安定した製造キャパシティを実現し、発注会社から加工品数百点~数千点を一括して製作・納品まで請け負うファブレスメーカーです。
部品加工会社は苦手な営業をせずに受注を獲得でき、発注会社としては調達工数の大幅削減や一社依存の体制から脱却できるため双方Win-Winとなるビジネスモデルの構築に成功し、産業機器メーカー売上国内トップ20社の70%との取引実績があります。
国内での売り上げを順調に拡大していることから、2023年1月26日付で米国に現地法人『CADDi Co., Ltd. 』を設立し、アメリカでの事業を開始しました。
出典:キャディ会社説明資料より
売上高は公表していないものの、社員数の増加推移をみれば圧倒的なスピードで規模を拡大していることは一目瞭然です。
同社は「モノづくり産業のポテンシャルを解放する」をミッションに掲げており、同社による製造業のイノベーションが今後も期待されます。
【Fintech】ADVASA(評価額:2,301億円)
ADVASAは、勤怠システムと連動して、働いた分の給与を立替型前払いとしていつでも受け取れる福利厚生ペイメントシステム『FUKUPE』を提供しています。
FUKUPEは、あらゆる決済手段にチャージできるプラットフォームであり、ブロックチェーン技術を組み合わせて貧困課題の解決、金融包摂の実現を目指しています。
また、積極的に知財戦略にも取り組んでおり、日本・米国・韓国・シンガポールなどで特許を取得し、海外展開を進めています。
【2拠点生活】Sanu
Sanuは、月額5.5万円で、自然の中にもう一つの家を持つセカンドホーム・サブスクリプションサービスを提供しています。
山中湖など都心から約1時間半から3時間のアクセス範囲に立地しており、高速Wifiやワークデスクを備え、住・働・遊のすべてを可能にする全棟独立したプライベートキャビンを提供しています。
【無人ホテル】Hosty
Hostyは、インバウンド需要を狙って福岡県を中心に無人コンパクトホテル「mizuka」を運営しています。
物件主はサブリース契約という形で場所を提供し、プロが監修のもと、外国人観光客にフォーカスしたSNSでもシェアされやすい内装に改修して、mizukaホテルチェーンとして運営されます。
【次世代太陽電池】エネコートテクノロジーズ
エネコートテクノロジーズは、軽くて薄くて曲げられる次世代の太陽電池「ペロブスカイト太陽電池」を開発する企業です。
この特性を生かして、テント・カーテン・ドローンなど今まで不可能だった場所に張り付けて発電できる他、従来の2倍の発電効率を実現します。
日本は国土が狭く太陽光パネルを設置できる箇所が限られており、頭打ちだった太陽光発電に新たな可能性を感じさせる技術です。
【医療分野】エムスリー
エムスリーは、国内30万人以上、世界600万人以上の医師が利用するプラットフォームを活用し、『健康で楽しく長生きする人を1人でも増やし、不必要な医療コストを1円でも減らすこと』をミッションとして世界の医療変革にチャレンジする企業です。
具体的には、医療従事者向けの情報発信・医療従事者専門の転職支援や製薬会社向けのマーケティング支援など医療分野において多岐に渡るサービスを展開しています。
同社は(2023年5月24日時点)2000年以降創業で唯一日経225銘柄に選出されている日本のベンチャー企業の雄と呼ばれる企業です。
2000年9月の設立以降順調に売上を伸ばしており、2019年度には売上約1,300億円を達成。その後わずか3年でさらに1千億円を積み上げ、2022年度にはついに売上2,300億円を突破しました。
【建築用3Dプリンタ】Polyuse
Polyuseは建設用3Dプリンターでの建築という新たな着想を持つ建設テック企業です。
同社は建設用3Dプリンターを使って家を建築し、すでに建築基準法を家を建てる事に成功しています。
この技術を使えば、わずか300万円で家が建ち、工期を5分の1に短縮することができます。この技術が発展していけば今後は頻繁に家を住み替える、建て替えるといった時代が来るかもしれません。
また、この技術には建築技術が発展していない国からも熱視線を浴びており、リベリアの駐日大使も視察に訪れ「自国での活用方法を検討したい」と発言しています。
リベリアでは多くの市民が粘土を使った住居に暮らしており、5年から10年ほどで崩れてしまうそうです。この技術はそうした国々の人に安価で頑丈な家を提供して、生活の質を上げてくれる可能性を秘めています。
【電動キックボード】Luup
Luupは、電動キックボード/電動アシスト自転車をシェアリングする会社です。
「街じゅうが、スタート地点」をコンセプトに、ちょっとした距離でも気軽に自由に移動できる未来を目指す会社です。
【時間外救急】ファストドクター
ファストドクターは、全国の医療機関から構成される時間外救急の総合窓口(プロットフォームです。
まずは電話やLINEで往診受付としたのち、メディカルコールスタッフが電話でトリアージ(すぐに119番が必要か、経過観察でいいか等)をして、必要に応じて医師が自宅に訪問してくれます。
その場で処方薬を渡して、完全キャッシュレス決済で支払いは完了。適宜アフターフォローもしてくれます。
【ドローン】センシンロボティクス
センシンロボティクスは、産業用ドローンを使って送電線やプラントの点検・監視を行うなど、社会インフラ維持の課題をロボティクス×AI技術で解決する企業です。
機体メーカーというわけではなく、ドローンやロボットの「自律制御技術」と「データ分析技術」に強みを持ち、ソーラーパネル・石油タンク・鉄塔・送電線などの点検業務の自動化をサポートします。
【動画求人】moovy
moovyは、企業が30秒の採用動画で自社の魅力を発信し、求職者と求人企業をオンラインでマッチングする動画配信プラットフォーム「moovy」を提供しています。
文字や写真による求人サイトでは表現しきれない企業の雰囲気を感じ取ることができ、SNSにもワンクリックで投稿できるので、若い世代にも企業を知ってもらう機会が作れます。
【プログラミング学習】Progate
Progateは、オンラインプログラミング学習サービス「progate」を提供しています。
イラスト中心のスライド学習方式を採用し、自分のペースで学習・復習が可能で、実際にプロダクトを作りながら学ぶので使えるスキルが身に付きます。
初歩的なレッスンは無料、全レッスン受講には約千円/月で利用できます。2017年に英語版をリリースし、2019年にインドネシア子会社を設立した結果、現在は全世界で270万人のユーザーがいます。
【デジタルクローン】オルツ
オルツは、デジタルクローン「P.A.I(パーソナル人工知能)」を開発するベンチャー企業です。
私たち自身の意思をデジタル化した「デジタルクローン」が、24時間365日ネットワーク世界を飛び回り、仕事や買い物、旅行の手配などを代替してくれます。
これにより私たちは面倒な手続きから解放されて、趣味や事業など本当にやりたいことに時間を割くことができるようになります。
【日程調整効率化】Spir
Spirは、GoogleカレンダーやOutlookの複数のカレンダーアカウントと連携して、社外との日程調整が簡単に行えるカレンダープラットフォーム「Spir」の開発、提供しています。
ビジネスで利用している複数のカレンダーと連携し、Zoom/Google Meet/Microsoft TeamsなどのWeb会議の日程調整からカレンダーへの登録までをワンストップで行うことが可能です。
【材料開発DX】MI-6
MI-6は、情報科学で材料開発を効率化するマテリアルズ・インフォマティクス(MI)を提供する企業です。
MIは、データ駆動型の材料開発を意味しており、勘と経験に頼って試行錯誤していた多次元かつ複雑な材料開発において、最適な組成やプロセス条件の効率的な設計が可能となります。
【建機遠隔操作】ARAV
ARAVは、既存の建機でも後付けで遠隔操作を可能にする「REMOTE CONTROL」を提供しています。
建機を遠隔操作できるようになれば、技術を持った職人さんが移動することなく様々な現場で活躍できるため生産性の向上に繋がります。
また、掘る・刈る・入れるなどの単純作業の自動化にも取り組んでおり、同社の技術開発と社会実装が進めば建設現場の効率化は益々進んでいくと言えるでしょう。
【スキルマネジメント】Skillnote
Skillnoteは、製造業を中心に導入されているスキルマネジメントシステム「Skillnote」を提供しています。
従業員のスキルや資格保有状況を一元管理し、有効期限管理や、育成計画の作成と進捗管理を行えます。
また、研修計画の立案から対象者選定事務連絡や教育記録まで残すことが可能です。
【次世代エネルギー】京都フュージョニアリング
京都フュージョニアリングは、核融合炉の実現に向けた先進技術を開発する京都大学発ベンチャー企業です。
核融合は原子力とは異なり、大きな圧力と高い温度で水素原子同士が結合する際に発生する膨大なエネルギーを活用するものです。
海水から燃料を取り出せるため無尽蔵に燃料が存在し、二酸化炭素も排出しないのでエネルギー問題を解決しうる革命的な技術です。
【栄養食】ベースフード
ベースフードは、1食で1日の必要な栄養素の1/3がとれる完全栄養食「BASE FOOD」を提供しています。
従来の栄養食の印象を変えるために「かんたん・おいしい・からだにいい」をコンセプトにおいしさも追及し、現在はパン・クッキー・パスタを提供しています。
【物流用ロボット】ラピュタロボティクス
ラピュタロボティクスは、全ての機能を持った一台のロボットを開発するのではなく、単純な機能をもった複数種類のロボットを連携させるシステムを開発しています。
具体的には群制御AIにより複数のロボットを最適なルートで連携して、倉庫でのピッキング業務の生産性向上・作業者の負担軽減・人手不足の解消をする「ラピュタPA-AMR」を提供しています。
【施工管理効率化】アンドパッド
アンドパッドは、施工管理を効率化するクラウドサービス「ANDPAD」を提供しており、建設テック業界で最注目の企業です。
ANDPADは、営業段階からの顧客管理、建設中の施工管理、関係者間の連絡ツール、経営改善用のデータ管理まで対応しており、建設プロジェクトをワンストップで管理できます。
これまで営業管理・施工管理・経営管理など各フェーズで異なるシステムを使っている企業が多く、2重で情報を登録する必要がありましたが、ANDPADならこれ一つで解決するためバックオフィスの効率化に繋がります。
建設中は図面にアプリ上でコメントを残し、スマホで写真を撮ってすぐにアップロードできるため報告の精度や利便性に優れ、建設現場の透明性確保と効率向上に繋がる画期的なサービスを提供しています。
【越境EC】ゼンマーケット
ゼンマーケットは、世界の越境EC販売額の20%を日本にすべく、世界中全ての人に日本の商品をオンラインでスムーズに購入できる場所として越境ECプラットフォームを提供する企業です。
海外のお客様とのやりとり・発送などの細かい手続きを代行し、国内取引のような感覚で海外販路を開拓できます。
【ミドリムシの応用】ユーグレナ
ユーグレナは、微細藻類ユーグレナ(和名:ミドリムシ)をはじめとするバイオテクノロジーを様々な分野に応用する企業です
ユーグレナ(藻)は、食料・繊維・飼料・肥料・燃料の5つの用途で使われており、バスや船などの燃料としても使われています。
【行政DX】グラファー
グラファーは、行政のIT活用を推進するGraffer Platform™を提供するベンチャー企業です。
Graffer Platform™は、役所窓口のWEB予約や行政手続きをスマホで完結できます。
コロナ渦では10万円給付のオンライン手続きサービスとして活用されています。
【医療DX】AIメディカルサービス
AIメディカルサービスは、内視鏡AIに特化した医療系ベンチャー企業です。
内視鏡の画像データをディープラーニングさせて、医師による内視鏡での診断をAIでサポートし、病気の見落としを防ぎます。
【HR】SmartHR
SmartHRは、人事・労務の業務効率化を実現し、働くすべての人の生産性向上を支えるクラウド人事労務ソフト「SmartHR」を提供するベンチャー企業です。
- 入社手続きや年末調整などの多様な労務手続きをペーパーレス化し、データとして蓄積
- 勤怠や給与計算システム等との連携により、様々なデータの一元管理も可能
- 蓄積した従業員データを活用できる人材マネジメント機能により、働きたい職場環境の創出に貢献
【ネットショップ開設】STORES
STORESは、商売のデジタル化を支援する企業です。
具体的には
- ネットショップの開設(STORES)
- ネット予約/決済システム(STORES予約)
- キャッシュレス決済導入(STORES決済)
- ネットショップと在庫を連動させたPOSレジ(STORESレジ)
といった4つのサービスを提供しています。
まとめ
今回は、『いま最も勢いのあるベンチャー/スタートアップ企業』をキーワードにスタートアップ企業を紹介しました。
日本には他にも多くの魅力的なベンチャーが日々新しいサービスを打ち出しているので、ぜひ他のキーワードでも面白いベンチャーを探してみてください。
以上